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  床面が加熱される半閉鎖空間の重力換気量予測法に関する研究   
     
■はじめに
 上面のみが開放された空間(半閉鎖空間)の内部で発熱が生じている場合、唯一の開口である上部の開口から空気が流入出することになり、複雑 で予想しがたい流れになっていることが予測される。このように下部に開口が全くない状態では、流管の想定が困難であり、従来の方法ではこの 空間の重力換気量を予測することができない。そこで本研究では、発熱する条件の中で特に流れの予測が困難だと考えられる、半閉鎖空間の床面 全面発熱の条件における、重力換気量の予測手法の確立を目的としている。   
模型写真
■実験について
 4m×4m×2mの気候室の床面中央に半閉鎖空間を模擬した模型を設置し実験を行っている。実験のパラメータは発熱量と空間のアスペクト比とし 、右表のように7条件を設定した。測定は熱電対による温度測定と、トレーサーガスを用いた半閉鎖空間内換気量測定である。換気量の測定結果 は下図のようになった。その他の実験の詳細と結果は梗概を参照されたい。   
実験条件
換気量結果
■現状と今後の予定
 現在、上記の実験をCFD解析で再現し、その気流性状の把握を行っている。今後はさらに解析を進めていくと同時に、実験を再び行い風速等 の測定を追加していく予定である。   
■発表論文
No. タイトル 著者・発表者 掲載 年月
国内学会発表・国内シンポジウム
01
床面が加熱される半閉鎖空間の重力換気量予測法に関する研究(その2)LESを用いた不安定流れのCFD解析
清水雅登,相良和伸,山中俊夫,甲谷寿史
空気調和・衛生工学会近畿支部学術研究発表会論文集, pp.155-158
2006.3
02
上面のみが解放された空間の重力換気性状に関する基礎的検討(その3)LESを用いたCFD解析による気流性状の把握
清水雅登,相良和伸,山中俊夫,甲谷寿史
日本建築学会近畿支部研究報告集 第46号 環境系, pp.145-148
2006.6
03
上面のみが開放された空間の重力換気性状に関する基礎的検討 (その4)LESを用いた自然対流場のCFD解析
清水雅登,山中俊夫,相良和伸,甲谷寿史
日本建築学会大会学術講演梗概集 D-2, pp.695-696
2006.9

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